
こんにちは!
今回は、洗濯槽クリーナーを使っているのに、なぜか黒カビが繰り返し発生する…というお悩みについて、実際の作業をもとに詳しくお話しします。
普段から「洗濯槽クリーナー使ってるのに、なんでこんなにカビ臭いんだろう?」と感じたことはありませんか?
その原因、じつは“ある汚れ”が関係しているかもしれません。
この記事では、洗濯槽の分解清掃で見つかった「クリーナーが効かない汚れの正体」と、その落とし方、さらに洗濯洗剤の選び方まで、実体験をもとにお届けします。

目次
洗濯槽クリーナーが効かない!?その原因を探る
こちらが今回ご依頼いただいた洗濯機。
お客様は定期的に市販の洗濯槽クリーナーを使用していたそうですが、それでも洗濯物に黒いカスがついてしまうということで、分解清掃をご依頼いただきました。
一見、洗濯槽の中はキレイに見えます。ですが、実際に分解してみると…
パルセーターの裏側にビッシリと汚れが!
パルセーター(洗濯槽の底にある回転羽根)を外して裏側を見てみると、黒い固形のカビ汚れがびっしり。

特に中心部にはベッタリとした汚れが固まっており、市販の洗濯槽クリーナーでは到底落とせないレベルでした。
この黒い汚れの正体、それは「石鹸カス」と「皮脂汚れ」が混ざって固まったもの。これが洗濯槽内の湿気と合わさってカビの温床になっていたのです。
白い粉のような汚れの正体は?
さらに、洗濯槽のステンレス側面や内側にも、白く粉を吹いたような汚れが広範囲にわたって付着していました。

これ、実は「石鹸成分」が洗濯槽に残って固形化したものなんです。
指で触ってみると、ザラザラしていて指先にしっかりくっつく感じ…。これが取れずに洗濯のたびに少しずつ剥がれ落ち、洗濯物に付着してしまっていたんですね。
「自然派洗剤=安全」ではない!?
今回のお客様は、肌への優しさを考えて「自然派の石鹸洗剤」を使っていたそうです。
確かに、合成洗剤に比べて環境や身体に優しいイメージがありますよね。
でもこの石鹸、使い方を誤ると溶け残って洗濯槽の内部にどんどん蓄積していきます。
特に水温が低いと溶けにくく、そのまま固まりやすくなるんです。
お客様も「自然のものだから安心」と思っていたものが、実はカビの原因になっていたと聞いて、とても驚かれていました。
対策①:石鹸洗剤を使うなら“お湯”がカギ!
自然派洗剤(石鹸ベース)を使いたい場合は、「ぬるま湯」で洗濯するのがポイント。
水では溶けにくい石鹸も、ぬるま湯であればスムーズに溶けやすくなり、洗濯槽に残りにくくなります。
可能であれば、洗濯機に給湯機能がある場合はそれを使うか、お風呂の残り湯を活用するのも一つの方法です。
対策②:洗剤の量を見直してみよう
「洗剤をたくさん入れたほうが汚れが落ちる」
…そう思っていませんか?
実は、洗剤を入れすぎると泡立ちすぎてすすぎが不十分になり、洗剤カスが残ってしまうことがあります。
これは石鹸系・合成洗剤どちらでも起こりうるトラブルです。
適量で使うことが、実は汚れを防ぐ一番の近道。
特に石鹸系洗剤は少しの量でも泡立ちが良いので、表示通りの分量を守るのが大切です。
対策③:洗濯槽クリーナーは“お湯”で使うと効果倍増!
市販の洗濯槽クリーナーを使う時も、水より「お湯」の方が断然効果的。
40℃前後のぬるま湯を使うことで、洗剤成分がしっかり溶けて、洗濯槽にこびりついた皮脂汚れや石鹸カスにもしっかりアプローチできます。
また、可能であれば「酸素系漂白剤」や「過炭酸ナトリウム」などの自然派洗剤をお湯に溶かして使うのもおすすめですよ。
実際の作業後の結果がこちら!
約1時間かけて徹底的に洗浄した洗濯槽。
あのベタベタだった白い石鹸カスも、黒いカビ汚れもスッキリ落とせました!
お客様にも「洗濯物にカスがつかなくなった!」と大変喜んでいただきました。
まとめ:洗濯槽の汚れには“原因に合った対処”が必要

洗濯槽の汚れには、原因があります。
洗剤の種類、使用量、水温、そして定期的な掃除。
自然派洗剤が悪いわけではありませんが、「溶けにくい」「残りやすい」といった特徴を理解し、使い方に注意することで、カビの発生や臭いを防ぐことができます。
洗濯機は毎日使う大切な家電。
安心して使うためにも、ぜひ今回の内容を参考にして、洗濯槽の中までキレイに保ちましょう!