こんにちは。ハウスクリーニング業を営んでいる私から、今日は少し真面目なテーマでお話しさせていただきます。
「ハウスクリーニングの需要って、今どうなってるの?これから先はどうなるの?」
これ、業界の中にいる私自身も常に考えていることです。というのも、清掃業という仕事は、とても身近でありながら、実は時代背景やライフスタイルの変化にものすごく影響を受ける業種だからなんですね。
今回は、
- 今の日本におけるハウスクリーニングの需要
- どんな人がどんな理由で依頼しているのか
- そして10年後、20年後はどうなっていくのか?
そんなことを、現場目線と客観的データの両面からお話ししていきます。
目次
【1】ハウスクリーニングって、実際にどれくらい利用されているの?
まず最初に、ざっくりとしたイメージを持ってもらいたいんですが、
日本におけるハウスクリーニングの市場規模はここ10年で右肩上がりです。

特に顕著だったのは、
- 共働き家庭の増加
- 高齢者世帯の増加
- 在宅時間の増加(特にコロナ禍)
この3つの影響がとても大きいです。
たとえば、国土交通省のデータでは、全国の65歳以上の高齢者世帯の割合は約29%(2024年時点)。これ、ものすごい数字なんです。
年を重ねると、どうしても「高いところに手が届かない」「腰を曲げて掃除ができない」といった物理的な問題が出てきます。
一方で、共働き世帯も増えていて、総務省の労働力調査によると、共働き世帯の割合は7割を超えているとも言われています。
つまり、「掃除にかける時間も体力もない」という世帯が非常に多いんですね。
だからこそ、ハウスクリーニングは“贅沢品”から“生活の一部”へと変わりつつある。
これは現場にいる私の実感でもあります。
【2】実際に、どんなお客様が依頼されているのか?
私の現場での経験を交えてご紹介しますね。
✅ ① 高齢のご夫婦
ご主人も奥様も年齢的に掃除がつらい。
特に、エアコンや浴室、換気扇といった“高所”や“湿気の多い場所”は苦手。
「若い頃は自分でしてたけど、もう無理ね…」とおっしゃる方はとても多いです。
✅ ② 小さなお子さんがいるご家庭
「カビやハウスダストが心配で…」
「赤ちゃんがハイハイする前に床をキレイにしたい」
「子どものアレルギー対策でエアコン清掃を…」
お子さんの健康面からご依頼される方もたくさんいます。
✅ ③ 一人暮らしの忙しいビジネスパーソン
「週末は休みたい。でも掃除が追いつかない」
「年末の大掃除だけお願いしたい」
このような“時間の効率化”を求める方にも需要があります。
【3】ハウスクリーニングの市場は、これからどう変わるのか?
ここからは未来の話です。
あくまで“予想”ですが、私は大きく分けて以下の3つの方向で需要が拡大・多様化すると考えています。
✅ ① 高齢化による定期清掃需要の増加
これは間違いなく起こるでしょう。
介護保険で「住宅の整備」は一部支援されますが、ハウスクリーニングの多くは自費です。
にも関わらず、高齢者世帯でのリピート率は非常に高い。
私の経験上でも、一度利用されると「次もまたお願いね」と定期的なご依頼をくださるケースが圧倒的です。
今後、高齢者向け清掃メニュー(段差のある浴室の対応、転倒防止を意識した掃除など)が一つのジャンルになる可能性もあります。
✅ ② 「汚れを取る」から「住環境の質を保つ」へ
これまでは“汚れてから呼ぶ”が主流でした。
しかし最近は、「汚さないために呼ぶ」「快適さをキープするために呼ぶ」という“予防クリーニング”が広がりつつあります。
特にこの傾向が強いのが、
- 共働きの30〜40代世帯
- 賃貸物件のオーナー
- ペットを飼っているご家庭
「見た目」だけでなく、「空気の質」や「菌・ウイルスの対策」にまで関心が広がっているんですね。
✅ ③ テクノロジーとハウスクリーニングの融合
これからは「掃除+IT」が当たり前になるかもしれません。
- アプリで清掃予約(スマホで完結)
- 作業前後の写真レポートの自動送信
- AIによる最適な清掃サイクルの提案
- ロボットと人の連携による効率化
こうした未来は、すでに始まっています。
たとえば、ある大手ハウスクリーニング会社では、自社アプリで月額定額制のサブスク清掃を展開し、若い世代の利用者を増やしています。
【4】未来に求められる“人間らしい清掃業者”とは?
AIやロボットが進化しても、最後に頼られるのはやっぱり「人」だと思っています。
なぜなら、掃除という行為には「その人の気配」や「気遣い」が必ずにじみ出るからです。
「どこまで気づけるか?」
「どれだけ丁寧に扱えるか?」
「相手の立場で掃除できるか?」
これは、どれだけテクノロジーが進化しても、人にしかできない領域です。
未来のハウスクリーニングでは、
- 清掃技術
- 専門知識
- 人としての信頼感
この3つの“バランス”がますます重要になるでしょう。
【5】まとめ:ハウスクリーニングの未来は明るい。だけど「選ばれる理由」が必要になる
ハウスクリーニングは、これからも需要がなくなることはありません。
むしろ、生活の一部として浸透し、「掃除=プロに任せるのが普通」という文化に変わっていく可能性もあります。
ただしその中で、「どの業者に頼むか?」は今よりもっとシビアに選ばれる時代になります。
価格だけじゃなく、
- 人柄
- 専門性
- 安心感
- SNSや口コミでの信頼度
こうした総合的な価値が、今後ますます求められるはずです。
最後に…私たちは“暮らしのパートナー”として進化していきたい
ここまで長々とお読みいただき、本当にありがとうございます。
ハウスクリーニングはただの「掃除屋さん」ではありません。
お客様の生活や健康、時間、心の余裕を守る“生活支援業”だと、私は思っています。
だからこそ、目の前の掃除に全力で、誠実に向き合うこと。
そして、お客様が「頼んで良かった」と笑顔になってくださるような、そんな仕事をこれからも続けていきたいと思っています。
これからも「選ばれる清掃業者」であるために、学び、変わり、進化していきます。
いつでも、あなたの暮らしのパートナーとしてお手伝いできるように。
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