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はじめに 〜お風呂、ちゃんと洗えてますか?〜
毎日の疲れを癒すバスタイム。湯船に浸かってホッと一息…そんな時間、きっと多くの方にとって欠かせないリラックスタイムではないでしょうか。
ところで、その「お風呂のお湯」、本当に清潔だと思っていますか?
実は、追い焚き機能を使っているご家庭では、見えない配管の中に汚れが溜まっていることがよくあります。
今回は、家庭で実践できる「過炭酸ナトリウム」を使った風呂釜洗浄の方法と、プロに任せるメリットについてご紹介していきます。
風呂釜(追い焚き配管)ってどこにあるの?
お風呂の追い焚き機能は、お湯が冷めてもボタンひとつで再加熱できてとても便利ですよね。
でもその仕組み、実はとっても単純で、「浴槽のお湯を吸い込み→内部の熱交換器で温め→浴槽に戻す」という流れなんです。
ということは、入浴中に体から落ちた皮脂や汚れ、入浴剤の成分などが、そのまま配管を通っていくということ。
長く使えば使うほど、配管の中には目に見えない汚れが蓄積していきます。
風呂釜の中に潜む、見えない汚れとは?
実際に追い焚き配管の中に溜まりやすい汚れには、次のようなものがあります。
- 皮脂汚れ
- 湯垢(ミネラル分と汚れの混合物)
- 雑菌やバイオフィルム
- ピンクヌメリ・黒カビの胞子
- 入浴剤の成分(特にオイル系)
こうした汚れは、しばらくのあいだ目に見える変化はありませんが、やがて
「最近、お湯がにごっているような…」
「なんだか臭いが気になる」
「肌がかゆい気がする」
といった形で現れることがあります。
過炭酸ナトリウムとは?安心・手軽なお風呂の救世主
「過炭酸ナトリウム」は、よく“酸素系漂白剤”と呼ばれる洗剤の一種です。
市販の「オキシクリーン」や「シャボン玉 酸素系漂白剤」などにも使われていて、家庭でも手軽に手に入ります。主な特長は以下の通りです。
- 塩素を含まないので、ツンとしたニオイがない
- 酸素の泡で汚れを浮かせて落とす
- 分解されると酸素と炭酸ソーダになり、環境にもやさしい
この過炭酸ナトリウムをお湯に溶かして配管内を循環させることで、風呂釜の中の汚れを浮かせて排出することができます。
自宅でできる!風呂釜洗浄の手順
用意するものは少なく、作業もシンプルです。
■準備するもの
- 過炭酸ナトリウム(100g〜200g)
- 40〜50℃のお湯(浴槽にたっぷり)
- ゴム手袋(手荒れが心配な方は)
- 軽くこするためのスポンジ
■洗浄の手順
- 浴槽に湯を張る
追い焚きができる水位まで(約200L)お湯を張ります。 - 過炭酸ナトリウムを入れてよく混ぜる
発泡しながら溶けていきます。泡が出てきていればOK。 - 追い焚き運転を10〜20分程度行う
このときに汚れが浮いてくることもあります。 - しばらく放置(30分〜1時間)
より分解が進みます。浴槽のフチやフィルターもこの間に軽く掃除すると◎。 - 排水し、再度お湯を張って「すすぎ運転」
2回程度すすいでおくと安心です。
注意点・気をつけてほしいこと
- 必ず40〜50℃程度の「ぬるま湯」で使用してください
- 一度にたくさん作り置きするのは危険です(発泡で容器が破損する恐れあり)
- 1つ穴タイプの場合、構造が複雑なため効果が出にくいことも
- 高層マンションなどではセントラル給湯方式のため、対応できないこともあります
また、密閉容器に入れて保存すると爆発の危険があるため厳禁です。
必ず使用時にその都度溶かして使い切りましょう。
「でもやっぱり…」そんなときはプロの出番です!
ここまで読んでいただいて、
「なんだか難しそう…」
「自分でやるのはちょっと不安」
「一度、徹底的にキレイにしたい」
そう感じた方もいるかもしれません。
実は、風呂釜の内部まで完全に汚れを落とすには、プロの力を借りるのが一番確実です。
なぜなら、プロは以下のような専用設備を使います。
- 循環洗浄機を使って強力な水流で配管を洗浄
- 高濃度の専用洗剤でバイオフィルムや雑菌を分解
- 洗浄後はリンス(すすぎ)を何度も行い、安全に仕上げる
- 必要に応じて配管の状態を目視や臭気で確認
市販の洗剤や家庭での方法では届かない部分までアプローチし、しっかりと「見えない汚れ」まで落としてくれます。
年に1〜2回のプロ洗浄がベストな理由
日常的に追い焚き機能を使っている場合、1年に1回はプロの風呂釜洗浄を行うのがおすすめです。
ただし、以下のようなケースでは**年2回(半年ごと)**の定期的な洗浄がより理想的です。
- 小さなお子さまがいる家庭
- 敏感肌やアトピーの方がいる場合
- 入浴剤をよく使うご家庭
- 浴槽の残り湯を洗濯に使用している方
汚れの蓄積を防ぐだけでなく、家族の健康と清潔な入浴環境を守るためにも、定期的なプロ洗浄を取り入れてみてはいかがでしょうか?
まとめ 〜見えないところこそ、早めのケアが大切〜

風呂釜の中、つまり追い焚き配管は“見えない場所”。
だからこそ、ケアを後回しにしてしまいがちですが、実はとっても重要な場所なんです。
過炭酸ナトリウムを使えば、自宅でもある程度の洗浄は可能です。
ただ、長年の蓄積汚れや、より安全・確実な洗浄を求めるなら、年に1〜2回はプロの手で配管内をリフレッシュしてあげるのがおすすめ。
お風呂の中までスッキリきれいになると、毎日の入浴がもっと気持ちよく、もっと安心なものになりますよ。
「なんだか最近、お湯が臭うかも?」と感じたら、それがきっと“洗いどき”のサインです。
ぜひ今日から、風呂釜にも意識を向けてみてくださいね。
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